ペンタブを探す理由は色々ですが、種類や専門用語が多すぎで何を基準にして選べばいいのかわかりづらいですよね。
この記事では
- アマチュアイラストレーター歴10年ほど
- 今まで4メーカーのペンタブを使った経験がある(iPad proも)
- 液タブ・板タブ両方長期間使ってきた
そんなぼくが、今までの経験(+失敗)をもとにあなたに合ったペンタブ選びを全力でサポートさせてもらいます。
今回はよくわからん専門的な話はひとまず置いといて
「ペンタブはこう選べば失敗しない」という考え方を種類・サイズ・メーカーという3つの角度からお伝えします〜!
- 最低限おさえたい知識
- 板タブか液タブか→気軽に始めたいか、ガチでやる気か
- iPadって液タブがわりにどう?→本気でデジ絵するならおすすめしない
- サイズの決め方→液タブと板タブで違う
- メーカーはワコム一択?→状況次第
ペンタブを選ぶ前に最低限知っておきたい知識
本題に入る前に、ペンタブの種類とメーカーについて軽く触れておきます。
ペンタブは3種に分けられる
よりくわしい違いはペンタブの種類とその特徴で解説しますが、選ぶうえで大切な特徴については下の「液タブと板タブの選び方」でふれていますのでご安心を。
PCと液タブの合体版であるOS付きタブは便利そうですが、持ち運ぶ機会が少ないのであれば素直に板タブか液タブを選んだ方が値段的にも使い勝手的にもコスパはよいです。
ざっくりとしたペンタブメーカーの特徴
ワコム…日本メーカー/高価/マルチタッチ可能モデル多数
XPpen…製品サイクルが早い/そこそこ安い/反応がいい
HUION…製品サイクルが早い/そこそこ安い/色鮮やか
予算的に余裕があるならワコムにしておけば描き味の面ではオッケーですが、
最近は海外メーカーの性能もかなーーーり良くなってきています。
板タブと液タブ、あなたにおすすめなのは・・?
おそらく、一度も液タブを使ったことがないからこその悩みだと思います。
そんな人向けに結論から言うと
絵を描くことが生活の一部になるくらい大切
板タブか液タブかでめちゃくちゃ真剣に迷っている
このようにある程度の熱量を持ってデジ絵を始めよう/続けようと思っている人には液タブがおすすめです。
一方とにかく気軽に始めたい、コストを抑えたい人には板タブがおすすめです。
真剣に悩んでいる時点で液タブがおすすめである理由
最高の描き味はそのままに、そこそこの安さが魅力のwacom cintiq 16
悩んでいる/足踏みしている理由としては
こんなところではないでしょうか。
しかし、そんな人こそ板タブより液タブがおすすめです。
液タブは板タブの上位互換である
仮に板タブを買って「やっぱり液タブにすればよかった」と思った場合、新たに液タブを買いなおす必要があります。
しかし、逆の場合は買いなおす必要はありません。
というのも、液タブにはPCモニターと同じ画面も映せるので「PCモニターを見ながらペンを走らせる」板タブのような使い方もできるからです。
▽液タブは板タブ化できる!!▽
液タブは性能もミドル以上のものが多いため、もし今使っているペンタブが初心者向けや4~5年前のものであればふつうに板タブの性能的にもレベルアップが期待できます。
板と液のどちらがあなたに合うかは時間をかけないとわからない
だからこそ絵に情熱を持っている人は少々高くても液タブを(できれば早い段階で)一度は試してみるべきです。
時に板タブのような使い方も試しつつどちらが自分に合うのかじっくり試すことこそが、自分のデジ絵スタイルの一早い確立につながります。
気軽にデジ絵を始めたいならともかく、本気で作業環境をよりよくしたいのであれば色々な自分の可能性を試すためにも一度は液タブに長時間触れてみるべきです。
正直、家電量販店でちらっと触ったくらいではあなたにとって液タブと板タブのどちらが正解かはわかりません。
【補足】個人的には液タブは15インチ以上がおすすめ
イラストソフトを立ち上げるとこのように上下左右にツールが表示されるので、液タブの画面全体がそのままキャンバスの大きさになるわけではありません。
液タブのサイズは12〜32インチと大小さまざま。小さい方が価格もお手頃ですが、小さすぎるとキャンバス全体を見ながらの描写がしづらいです。
【補足2】iPadは液タブがわりになる?
なるかならないかで言えばなりますが、デジ絵をがんばりたい人にはおすすめしません。
たしかにアップルペンシルの書き味はすばらしく、画面の色味も言うことなしなのですが
- キャンバスが小さくしか表示できず
- ショートカットが使いづらく
- 画面が一つしかないのが不便
ということで作業効率がけっこう悪くなります。
気軽に始めたいなら板タブがおすすめである理由
なぜなら価格がお手頃(1万円未満のものもある)だからですね。
今回が初ペンタブならば初心者向けが絶対おすすめ
デジ絵を始めるためにはPC、ペンタブの他にイラストソフトが必須です。
初心者向け板タブには、ただでさえ安い本体に加え数千円する有料ソフトがついてくるので金銭的にかなりお得です。
ワコムの入門者向け板タブintuosの種類と付属するソフトについては下記の記事を参考にしてください。
意外と大切!ペンタブサイズの選び方
適切なサイズを選ぶことでデジタルの違和感が減り、作業が快適になります。
液タブと板タブでサイズの決め方がちがうので、以下ではそのシンプルな選び方をお伝えしていきます。
液タブのサイズは自分の作画スタイルで決める
「ノートや画用紙、板タブに」「手先や手首で」描く→小型
手のストロークが少なくキャンバスも小さめであれば、小型の液タブ12~16インチのものにすると違和感なく移行できます。
小型の液タブと言えばメーカーを問わず13インチが主流ですが、小さすぎると不便なので個人的には15インチがおすすめです。
「大きめのキャンバスに」「腕全体を使って」描く→20インチ以上
ある程度アナログでのキャリアがある人は、大きめの液タブを選ぶと移行がしやすいと思います。
使い勝手、描き味の面でよりアナログらしさを求めるならワコムの最高級品になりますが、そこそこガラスが薄くてキャンバスが広ければいい、というくらいならHUION製も悪くない選択です。
板タブのサイズはPCのモニターから考える
“手元でペン操作をしながら視線はモニター”という使い方の板タブでは、モニターとタブレットのサイズに開きがあると違和感を感じます。
サイズの選び方についてはワコムの公式HPに目安があります。
wacomより引用
このSmall、Medium、Largeはwacomの「intuos pro」のものです。以下にその読み取り範囲を掲載しておきますので、他メーカーの板タブを買うときの参考にしてみてください。
サイズ | ペンの読み取り範囲(mm) |
Small | 160 x 100 |
Medium | 224 x 148 |
Large | 311 x 216 |
ペンタブメーカーはワコムにすべきか
ぶっちゃけこの悩みを抱えている人は海外製(HUIONやXP-PEN)の液タブが気になっている人がほとんどだと思います。
具体的にはこんな状況ではないでしょうか??
以下ではこれらについて考えてみましょう。
基本的にはワコムがおすすめ
なにより絵を描く上で一番大切である描き味の点で一番優れているからです。
ワコムの液タブ、ペンタブにどんな種類があるのかは下記の記事を参考にしてください。
ただし以下の人は海外製でもオッケーです。
- 今回がペンタブ初購入
- ワコムの板タブから他社の液タブへの乗り換え
初ペンタブ/初液タブなら海外製もおすすめできる
なぜなら最近の海外製は性能の向上もめざましく、なおかつはじめてならばその海外製の描き心地があなたにとってのスタンダードになるからです。
今までに数多くのペンタブを世に送り出したメーカーであるHUIONやXP-PENなどを選ぶとよいかと思います。
一方でワコムを使ってから他社のものを試すと、描き味の点で結局ワコムに戻ってくるケースが多いのでおすすめしません。
ペンタブレットの選び方まとめ
- 本気でやるなら一度は(早い段階で)液タブを選ぶべし
- 気楽にやるなら初心者向け板タブを選ぶべし
- 液タブのサイズ→手先で描くなら小型/腕ごと使うなら20インチ以上
- 液タブは小型でも15インチ以上がおすすめ
- 板タブのサイズ→PCのモニターに合わせる
- 初ペンタブ/初液タブならワコム以外も全然アリ